2013年6月8日土曜日

2013年:スポーツ指導者支援協会の研修

久しぶりの投稿になります。
先週まで指導者学校と仕事とで毎日忙しくしていたのですが、指導者学校が一段落し、時間が出来たので、ちょっとづつブログも更新していきます。

さて、今回は今年2月に実施したスポーツ指導者支援協会の研修について。
この研修を簡単に説明すると、日本で活動している指導者が海外に行き、現地の指導者(今回はスペイン人)、現地で活動している日本人指導者を通してそれぞれの疑問に対して率直に質問を投げ、それを一緒に解決し、見聞を広めていくというものです。また、毎回の研修でテーマが設定され、それについて参加者同士で話し合い、理解を深めていくという方法を取っています。

今回の研修テーマは「インテンシダッド(インテンシティー)」について。
最近ザッケローニ監督がコメントでこの言葉を使うことで日本で流行り言葉になっているようですが、半年前にまさにその言葉について深めていこうというものでした。

研修はバルセロナとバレンシアで行われ、私はバレンシアでのアテンドをさせて頂き、研修クラブは私の所属クラブであるアルボラヤUDでした。
アルボラヤでは、インテンシダッドについてぺぺ(U-15)、ギウリ(U-13)、ルイス(U-10)にインテンシダットについての質問を行い、テクニカル・ディレクターのウルタード、会長のカルロスにはクラブ運営についての質問を行いました。

研修中はまさかの大雨に見舞われてなかなか難しい研修とはなってしまいましたが、その代わりに色々な人に話を聞くことができ、また時間をかけて今まで触れてきたものについてまとめる時間を持てた事は良かったのではないかと思います。
またそれによって、参加者の人達にも私がスペイン生活1年で得たも、感じたものの70%ぐらいを持って帰ったもらえたのではないかと思います。
また、自分自身もスペイン人の考え方や、クラブの方針などを聞くことが出来てとても有意義な時間を過ごさせて頂きました。


さて、研修参加者のインテンシダッドについての結論は来月末の報告会で聞けることとして、私自信のインテンシダッドについて、ちょっとだけ書いておきたいと思います。
と言いますのも、スペイン人のどの指導者に「インテンシダッドって何??」と聞いてみても誰も同じ定義を持っていません。なので、今回のインテンシダッドも私なりの定義と言わせていただいています。

私の中でのインテンシダッドとは、
「リズム、球際、判断スピード、メンタル(モチベーション等)の総合的な強さ、速さ」だと思っています。また、この一つでも欠ければインテンシダッドが高いとは言えません。前の2つはプレーとして表出するもの、残りの2つは頭の中でコントロールされるもので、要は頭と身体の両方でインテンシダッドは評価されるものだということです。
きっとこの言葉はスペインに来て、色々な指導者のトレーニングを見て、どの場面で使われているのかを観察し、どういった意味で使われているのかを聞いてみないと実際に腹には落ちてこないものだと思っています。また、何度も言いますがコレは、私のインテンシダッドの定義で正解でも何でもありませんし、来年には違う定義を持っているかもしれません。

まだまだインテンシダッドという言葉については考えなければならないですし、研究しなければならないと思っています。ですので、自分で書いてなんですが、このインテンシダッドという言葉で「言葉遊び」をしていただきたくないというのも本音ではあります。

また、一点思っているのが、私も含めてディフェンスにおけるインテンシダッドは日本のチームにおいて足らない部分があるのではないかということです。持論として、トレーニングのインテンシダッドはかなりの確率でディフェンスによって決まってくると考えているのですが、その部分において、去年の日本でのクリニック、アテンドで受け入れたチーム、選手たちを見てみると物足りなさを感じています。
今回の日本帰国時にもまたクリニックがありますので、そこをどう改善していくか、どう伝えていくかは我々指導者としての課題だと考えています。

長々と持論を展開してしまいましたが、スポーツ指導者支援協会のスペイン研修の報告会が7月末に行われ、インテンシダッドについての報告がありますので、詳しくお知りになりたい方は、そこに来られれば何かヒントがもらえるのではないかと思います。
バルセロナでアテンドをした坪井健太郎さんも参加されます。

是非とも皆様と一緒にインテンシダッドについて考えていきたいと思いますので、宜しくお願い致します。