2013年7月12日金曜日

某高校の選手短期留学のアテンド

今年3月にある高校の選手3名をバレンシアで受け入れ練習参加をオーガナイズしたので、その時に気がついたことを書いていきたいと思います。

3名の内、1名は私の所属するアルボラヤUDのトップチーム(5部)、残りの2人はウラカンバレンシア(3部)のユーストップチームに練習参加しました。

彼らはその高校の中でも期待されている選手たちで、プレーを見る限り質を持った選手であることは間違いありません。その前提で彼らとスペイン人の違い、足りないものを私の視点から何点か書いていきます。

その違いと足りないものは、全部で3点。
1点目は、コーディネーション力。
特に上半身と下半身の連動した動きがぎこちなく感じました。
欧米人は2軸歩行、日本人は1軸歩行と言われており、その影響もあるのかもしれませんし、今回参加した3人が特別だったのかもしれないのですが、長いポールを立ててジグザグに走るフィジカル系のトレーニングでは身体の軸がしっかりしておらず、上半身だけがポールを避けるだけに動いており、アンバランスな状態で動いていました。
私はフィジカルコーディネーションの専門家ではないので、詳しいことは言えないですが、ただ、確実に彼らの方がスペイン人よりもゴールが遅く、動きにぎこちなさが見えたということは改善しなければならないことだと思いますし、これがバランスが多少崩れても身体をねじ込めたり、ボールに対してアタックにいけたりなど、球際の部分に出てくるのではないかと思っています。
ここについては、私も勉強して行かなければならない分野だと思っています。

2点目は、ポジション別のプレー理解、プレー選択。
これは、自分のポジションでやらなければならないこと、その理解が足りていなかったということです。もちろん、所属チームが求める役割があると思うのですが、私が彼らを見たところ、そういった意識が薄いまま漫然とプレーをしているというか、チームの状況、相手の状況を考えて、プレーを変えられないといった状況が見られました。
コレは色々なシステムの中で自分の役割や相手の状況等を意識させずに育ててきたことに原因があるのではないかと思います。ただ、彼らもそのことを指摘すると徐々に変わっては来ましたので、彼らの能力の高さにはビックリしました。

3点目は、FW限定ですが、素直さ。
少し抽象的になってしまうのですが、ペナルティ付近での危険を感じさせることの出来る能力の事を意味しています。今まで見てきた日本人選手(年代日本トップクラス)の選手でもそうなのですが、トラップ→シュートが素直過ぎるし、何をやってくるか分からない怖さがを感じませんでした。私の意見からすると素直過ぎるのだと思います。
スペインの感覚から言うと、FWに限っては自分の好きなタイミングでシュートしていいのです。そこに相手がいようといまいと、自分のタイミングとスタイルを貫いていいのです。なので、ペナルティエリア内で相手が前にいようがシュートしますし、監督もそれについて何もいうことはありません。(パスを出せば決定的な場面は別ですが)
そういったある意味強引さというか、何をしだすか分からない怖さを引き出すようなトレーニングも日本には必要なのかもしれませんね。


さて、長々と書いて来ましたが、あくまで私の視点からの意見ですし、参加選手を通したスペイン人との違いや足りないところなので、一般的かどうかは分かりませんが、ただ私が見てきた選手に共通している部分でもありますので、ある程度は信用性があるのではないかと思います。
私も言うだけでなく、それをどう改善していくかを明確にし、またこのブログでそれについて書いていければと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿