2013年3月29日金曜日

福岡大学スペイン研修の感想

なかなかブログを更新できないでいましたが、やっと怒涛の日々が一段落したので、これから今までの活動を少しずつブログに書いていきたいと思います。

まず今回は1月に実施した福岡大学スペイン研修(ウラカンバレンシア)について。

既に小澤一郎さんのメルマガでも取り上げられている話題なのですが、もう少し私なりに掘り下げて書いていけたらと思います。(小澤さんのブログ:http://valenciasoccerlife.blog6.fc2.com/blog-entry-1507.html

バレンシアで彼らの遠征に帯同するのは今年で2回目で、彼らの成長と福岡大学としての変化が見られるのを楽しみにしていました。


最初に、総評としてはメルマガにも書かせてもらいましたが、4選手とも良いパフォーマンスが見せられたと思います。特に2回目のスペイン遠征となる山崎凌吾はかなり変化が見られており、可能性を感じることが出来ましたし、他の3人もかなり高いテンションでトレーニングに参加することが出来ており、監督からの評価も上々でした。

さてそんな中、気になる現象が2点あったので、掘り下げて行きたいと思います。
1点目はメルマガの通り、正確な技術判断の部分。
これについては詳しくは書かないですが、簡単に言うと、技術的に正しいことでも、その場面、状況に合わなければそれは正しい技術判断ではないということ。

私はこれを「リズム」という言葉で表現しますが、チームのリズムが3拍子(ワルツ)の時に、いきなり4拍子(タンゴ)のリズムが入ってくると、その本人は良くとも、次の人はリズムを崩しそれを戻すのに苦労するのでは無いでしょうか。ということは、ボールを受けた選手は、ミスをしやすくなると思いませんか?ボールをとられる可能性が増えると思いませんか??
チームのリズムに合ったテンポで、そのリズムに合った技術判断をして行かなければならないというのが私の意見です。

さて、2点目はプレッシャーとは?ということ。
プレッシャーとは、大辞泉、明鏡国語辞典によると「圧力、特に精神的な重圧」と定義させれています。ということは、サッカーにおいてボールを持っている選手に対して、プレッシャーに行くということは、相手が精神的に重圧を感じないとダメだということです。

そこにおいて、今回の研修で多く見られたのは、相手選手がプレッシャーを感じていないプレッシャーかけている光景です。もちろん、彼らは日本でプレッシャーをかけれていると思います。ただ、国、レベルによってそれが違うことを認識しなければならず、その距離、強さもコントロールしなければなりません。

スペインにおいては、もちろん状況にもよりますが少し極端に言うと、顔がぶつかるぐらいの距離に近づかなければプレッシャーを感じません。その距離というのは良く世界との違いと言われ続けているものだと思うのですが、まだまだ足りないというのが今回の私の評価です。もしも、スペインで言われるプレッシャーをかけたいのであれば、育成年代から厳しくプレッシャーをかけられる練習を続けなければ、それは得られないのではないか思っています。

それは、今度UPする予定の指導者協会の方のアテンドで議論した話題「インテンシティー」にも関わってきますので今回はこれだけにしておきます。

最後に、今回の福岡大学は全てにおいてポジティブな結果でした。
彼らは上記の問題点を認識し、短い間でしたが改善に務め、そのヒントを手にして帰ったように思いますし、スペインでの生活をこれでもかというほど楽しんでいましたし、精神的にも成長が見られました。
私も監督業に従事しているものとして客観的に判断しても、彼らは精神的、技術、戦術、フィジカル全てにおいてスペインで戦える状態になりつつあると言えます。

確かにまだまだ足りないものもあります。ただ、それがあるから上を目指せる。
彼らがそれを認識、克服し、日本を代表する選手になってくれることを願っています。

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